「辺野古新基地建設断念を求める国会請願署名」
署名にご協力を頂いたみなさまへ
辺野古新基地断念を求める、署名の呼びかけに応えて頂いたみなさまに感謝と敬意を表します。多くの方が自分事として署名に協力を頂いた事、全国に沖縄の基地問題の現状と民意が伝わった事、そして、沖縄と全国が連帯できた事を嬉しく感じます。
請願署名は、衆議院で17人の国会議員が28万3千8筆、参議院で29人が28万398筆、計46人もの議員が56万3千406筆を国会へ提出して頂きました。衆院安全保障委員会の理事会(社民、れいわ含まず)で採択すべきとしたのは、立憲と共産でした。参議院外交防衛委員会の理事会(同上)では、立憲、共産、沖縄の風が採択すべきとしました。全会一致とならず、衆参両院に提出された56万余の署名は、保留(審査未了)となり、辺野古新基地断念を求めた請願に基づく国会論議は門前払いとなりました。オンライン署名は1万3千284筆となり、首相、米国大統領等へ申し入れ書と署名数を送りました。
沖縄の民意と自治を蔑ろにした基地集中の犠牲は許されるのでしょうか。56万余の請願に応えて、国会論議で民主的解決を図るべきだと思います。
沖縄の戦後史は、米軍基地問題を抜きには語れません。戦後27年間、沖縄は日本から分離され、憲法も自治権もなく、米軍による植民地政策下で、人権を蹂躙され翻弄され続けてきました。復帰後も、日本政府は、外交・防衛の大義名分の下に、米軍基地を集中させ過度な負担を負わせ続けてきました。その中で、1995年の少女暴行事件が起き、沖縄の負担軽減の名の下、普天間基地の移設先が、日米合意で名護市の辺野古になりました。
辺野古新基地は、普天間基地にない弾薬庫や軍港を備えた機能拡大の新基地で、沖縄への新たな基地の押し付けです。
辺野古新基地建設は、国内のどの世界自然遺産登録地より生物種数が多い多様性に富む海を埋める取り返しのつかない自然破壊です。その上、埋立て計画に遺骨混じりの土砂調達まで含んでいます。
そして今、国会論議や国民への説明なしに閣議決定された安保関連3文書で、琉球列島全域への自衛隊の増強配備など、米軍基地に加えて沖縄への軍事的負担は増すばかりです。
56万余もの署名は、全国が沖縄とつながり自分事として受け止めて頂いた事を示しています。国会論議には至りませんでしたが、私たちは諦めません。誰も犠牲にしない分断のない社会の実現に向けて、これからも全国と連帯していきます。
最後になりましたが、署名の集約、院内集会の開催にご協力頂いたみなさま、国会への署名提出、オンライン署名にご協力頂いたみなさま、心よりお礼申し上げます。
2023年7月3日 オール沖縄会議・国会請願署名実行委員会
実行委員長 稲嶺 進