県民大会から25年
25年前の9月4日、沖縄県民の怒りを爆発させる悲しい事件が起きた。
米海兵隊3人による少女暴行事件である。
「行政の責任者として、一番大事な幼い子供の人間としての尊厳を守ることができなかったことを心の底からおわびしたい。本当に申し訳ありませんでした」
1995年10月21日、宜野湾市海浜公園で開催された県民大会で当時の大田昌秀知事は壇上から党派を超えて結集した8万5千人の県民へ決意の言葉を紡いだ。
時は過ぎ2016年6月19日、奥武山陸上競技場に結集した6万5千人の県民へ当時の翁長雄志知事が「同じ言葉」を述べる姿があった。
「21年前のあの痛ましい事件を受けての県民大会で、二度とこのような事故を繰り返さないと誓いながら、政治の仕組みを変えることができなかったことは、政治家として、知事として痛恨の極みであり、大変申し訳なく思っております」
翁長知事は県民大会の前日、被害者が遺棄された場所で手を合わせ、心の底から「あなたを守ってあげることができなくてごめんなさい」と祈った。
あれから25年。あの日から、一体何が変わったのか。世界一危険な普天間基地は未だ返還されていない。これが現実だ。
日米両政府は「沖縄のこころ」に寄り添い「魂の飢餓感」に真正面から向き合うべきだ。
私たちは沖縄県民の誇りと尊厳を守り抜くため島ぐるみで抗い続けるしかない。
グスーヨー マケテー ナイビランドー チバラナヤーサイ!
<琉球新報 社説 2020年10月21日>
「県民大会から25年不条理の放置を許さない」
https://ryukyushimpo.jp/editorial/entry-1211138.html
<沖縄タイムス 社会面 2020年10月21日>
「米兵による性犯罪、基地の街で多い傾向 最多は那覇市65件」
https://www.okinawatimes.co.jp/articles/-/651034
故大田昌秀元沖縄県知事県民葬会場上映用動画(10分版)https://www.youtube.com/watch?v=dz_g5kB2M2U