オール沖縄会議

「新基地建設に遺骨混じりの土砂採取を許さない」抗議・声明文

「新基地建設に遺骨混じりの土砂採取を許さない」 抗議・声明文

名護市辺野古の新基地建設に絡み、国は軟弱地盤の改良工事のための大量の埋め立て用土砂の採取地として、沖縄戦の激戦地だった糸満市と八重瀬町を候補の一つにあげている。 沖縄戦遺骨収集ボランティア「ガマフヤー」代表の具志堅隆松さんは、「戦没者の血を吸い込んだ土砂を新基地建設のために使うのは人道上許されない、戦没者への冒涜だ」と、問題の重大性を県内外に強く訴え、沖縄防衛局による南部の土砂採取計画の断念を強く要求し、県民広場でハンガーストライキを行ってきた。 具志堅さんと「平和を求める沖縄宗教者の会」は、沖縄防衛局に土砂採取断念を求め要請書を手交した。防衛局は、「土砂採取前に遺骨がないか目視で調査するなど業者にきめ細かな対応を求める」と強調したが土砂採取断念には全く応えていない。具志堅さんは「遺骨収集は業者に責任を押し付けず、国の責任でやるべきだ」と憤った。2016年施行の戦没者遺骨収集推進法には遺骨収集は「国の責務」と定められている。 しかし、菅首相は「仮に南部で採取する場合には、業者に戦没者のご遺骨に十分配慮した上で行われるよう求める」と他人事のように答弁した。 首相や防衛局の答弁は、遺骨さえ収集すれば残りの土砂を基地建設の埋め立てに使って何の問題もないと言わんばかりである。遺骨の中には、爆風で砕けたり長い歳月で風化し土砂に紛れて、目視作業でも見落とす場合があると具志堅さんは語っている。重機を使った土砂採取では、大量の遺骨も土砂に混じって埋め立てられる恐れがある。 遺骨収集は国が責任をもって行い遺族へ届けるとともに、南部戦跡国定公園から土砂の採取をすることなく、平和学習の場所として後世まで残し活用していくことは、国にとって戦禍で亡くなった戦没者の願いに報いることになるはずだ。 主権者である私たちは、政府の行為によって再び戦争の惨禍が起こることのないようにすることを決意し、その思いを後世に引き継ぎ、平和を守るために行動することが御霊への供養である。 辺野古新基地を造らせないオール沖縄会議は、「ガマフヤー」の具志堅さん「平和を求める沖縄宗教者の会」のみなさんの要求を支持するとともに、

一.民意に反した新基地建設のための辺野古・大浦湾の埋め立てを許さない 一.民意に反した埋め立てのための県内からの大量の土砂採取は環境破壊である 一.基地建設に戦没者の遺骨交じりの土砂使用は人道上絶対に許されない以上強く訴え、抗議する。

防衛大臣 岸信夫 様 内閣総理大臣 菅義偉 様

2021年3月6日 辺野古新基地を造らせないオール沖縄会議

  PDFは下記からダウンロードして、ご覧ください。 抗議・声明文 南部からの土砂採取